第4話「枠を超え⼤きな絵を描け」

  • 公開日:2022年09月01日

シナリオ:星井博文
作画:鴨修平
編集:株式会社 トレンド・プロ

コラム

「切り取られる側」ではなく、「切り取る側」に立つ

今回、「水素シティ」という多くのプレイヤーを巻き込んだ構想が検討されましたが、大きな収益を得る上では構想の中心でルールメイクをする側に立つことが一つのポイントになります。分かりやすいのは昨今の脱炭素に関する国際的な動きです。脱炭素ではEUを中心に議論が進んでおり、EUに有利な産業が主役となるようにルールが作られやすい一方で、日本は後手に回り脱炭素の産業化をうまく進められていない現状があります。
構想を実現させるときも同様で、自らが中心となって、構想を作り、仲間づくりを進め、ルールメイクを行い、ビジネス上優位なポジションを確保することができます。

核となるビジネスプロデューサーは1人

話の中では双葉が目覚ましい活躍をしていますが、実際の事業創造の現場でも構想の中心で動くのは双葉のような1人のビジネスプロデューサーであることがよくあります。その理由の一つは、“スピード感”です。
日々状況が変わる事業創造の現場では、構想の策定に関しても実行の現場に関しても、状況に適切に対応し、都度判断をしていくことが求められます。この際、複数人で合意形成を必要な体制となっていると、判断が遅れてしまうことが多々あります。そのため、1人のビジネスプロデューサーが、スピード感を持って判断し、判断の結果を持って各ステークホルダーと議論し、問題があれば修正するという権限を持っている状態となっていることが望ましいのです。
組織の目線では、ビジネスプロデューサーがこうした動きをできることをお膳立てしてあげることが事業創造の成功の鍵の一つとなります。