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INTERVIEW

『DIで働くということ』 若手ビジネスプロデューサー座談会【後篇】

「The Business Producing Company」を標榜し、従来型の戦略コンサルティングサービスを超えた「ビジネスプロデュース」という視点・アプローチで、次代の日本を担うビジネス創造に取り組む株式会社ドリームインキュベータ(DI)。DIの理念に共感し集う、精鋭の「ビジネスプロデューサー」たちが、日々どのような思いのもと働いているのか。また、DIで働くことでどのような経験を得ることができるのか。最前線で活躍する若手ビジネスプロデューサー3名から、座談会形式でそのリアルな実像をお届けする。

「ビジネスプロデューサー」奮闘記

ーーみなさんは「ビジネスプロデューサー」という肩書きで働かれています。一般的なコンサルタントなどと比べて、働く上でどのような違いがあるのでしょうか?印象的なエピソードと共にお聞かせください。

山口:

常に「新しいこと」、つまりは誰もやったことが無いことにチャレンジしなくてはいけないので、まず実際にやってみる「主体性」「機動力」の高さが強く求められると思います。

たとえば、私が入社した頃に担当したIoTに関するプロジェクトで、「ある場所をIoT化して稼働率を可視化する」ことを検討していた時のことです。

当然ながら、稼働率が可視化されたらどういう状態になるかを、誰も見たことがありません。そこで私がまずやったことは「自転車でひたすら巡回して、実際に稼働率を調べてみる」ということ。いわば「一人IoT」状態ですよね(笑)。しかし、その泥臭いアクションが、クライアントの心を動かしました。

「無いものは作ってしまえばいい」

机の上だけで分析しているだけでは、人の心は動きません。クライアントが納得感を持って意思決定するために何が必要かを突き詰めて考え、必要であれば真っ先に自分が汗水垂らし、手足を動かす。

ビジネスプロデューサーに求められる「主体性」「機動力」を体感した経験となりました。

 

中小司:

新しいことをやるときに、自分が本当に良いと思えないとクライアントにも提案できません。その上では、実際に自分が現場に行き、触り、納得するという思考を「高速」で回すことが大事です。

なので、「スピード」が圧倒的に高いのもDIならではの特徴かもしれません。

たとえば、とあるプロジェクトでタイの住宅事情について調べなくてはいけない時に、プロジェクトの統括役員に相談した28時間後には、私がタイに行って不動産会社の人と握手していたことがありました(笑)。それくらいの「スピード感」がDIのビジネスプロデューサーには求められるのかなと思います。

業務内容は主に戦略コンサルティングが中心で、大企業の新規事業創造や、全社戦略策定おおよび実行支援といった業務を幅広くやらせていただいています。DIは業界横断型でプロジェクトに携われるため、4年で20近いプロジェクトに携わらせていただきました。

 

重森:

「構想」を提案することが多いので、プロジェクト開始前からかなり深い仮説を持った上でクライアントと会話するのも特徴的ですよね。

普通はプロジェクトの対価として提出するような内容の資料を、最初からいきなり出してしまう。そんな会社は他にないからこそ、クライアントの心が動き、新しい事業やプロジェクトのスタートにつながります。

単純に言うと「仮説思考」を愚直にやるということなのでしょうけれど、これもビジネスプロデュースが特色のDIらしいポイントだなと感じています。

 

ーー投資とコンサルティングひとつとっても、求められるケイパビリティが大きく異なりそうです。

中小司:

たしかに、難易度はかなり高くなると思います。投資とコンサルティングでは、使う思考パターンが異なるので、切り替えが日々求められます。

 

重森:

一方で、そのことにより個々人のスキルは飛躍的に上がっていると感じています。

コンサルティングの中でも、DIは業界ごとで壁をつくることなく、業界横断で様々なプロジェクトにアサインされます。一つの業界だけ見ているだけでは気づくことができないアナロジー(類推)が、クライアントにとって重要な付加価値に繋がったりしますよね。

 

山口:

DI創業者の堀(取締役ファウンダー)が「“アナロジー”と“順列組み合わせ”の2つが、クリエイティビティの基本」とよく言ってるのですが、それが最大限生み出される環境が作られているのだと思っています。

個別の業界内でパターン化するだけでなく、他業界のパターンと組み合わせてさらなる上位概念を作り出す。そして業界を根底から定義し直すような大風呂敷を広げる。

新規事業・産業の創造がビジネスプロデューサーの使命だからこそ、広範囲な業務を同時並行で実行する能力が求められるのだと思います。

 

「領空侵犯し放題?」なDIカルチャー

ーー様々なメンバーが集うDIですが、社内のコミュニケーションについてもお聞かせください。

重森:

取締役や執行役員との距離は圧倒的に近いです。

役員にも仕事の相談がしやすいですし、通りすがりに「これこうしたら?」と役員直々に資料のアドバイスをもらえたりもしますからね。風通しは圧倒的に良いです。

 

中小司:

横のつながりもメンバーが勝手に部活を使ってイベントを企画したり、食事も頻繁に行っています。DI卒業生であるアルムナイとのつながりも継続している印象です。

 

山口:

組織の風通しは本当に良いと思います。代表取締役の山川にも相談することができますし、会社をこうした方がいい、という声も聞き入れてくれる寛容さがあります。最近スタートした「座席のフリーアドレス制」もボトムアップの意見で決まったものです。

部門の中でも、月に1度は部門の取り組みについて意見を言い合える場がありますし、知見の横展開も活発になされています。

一般的にはコンサルティング会社は風通しが悪いイメージがあると思いますが、DIはコンサルティングだけでなく事業経営も投資も行う会社です。ゆえに、風通しをよくして、会社全体を大きくしていこうというマインドが強いのかなと感じますね。

 

中小司:

あとは、若手でも一人一人を「ビジネスプロデューサー」として扱ってくれるのも特徴だと思います。

ある国でベンチャー投資スキームを検討するプロジェクトがあったのですが、その際には私自身が実際に現地に入り込み、投資家や起業家と会ってネットワーキングをさせてもらいました。その後、起業家の方から「カズが言うなら、ギリギリまで投資枠を残しておくよ」と言われたときには、自分が一人のビジネスパーソンとして認められた気がして、とても嬉しかったですね。

国も文化も商習慣も違う人に、DIという会社の前に「ビジネスプロデューサー」として信頼を勝ち取るチャンスがある。やりたいことがある人を徹底的に応援するカルチャーは、DIが誇れるものなのかなと思います。

 

未来の「ビジネスプロデューサー」への挑戦状

ーー最後に、DIへの参画に少しでも興味を持ってくださっている方々に向けて、どういう人が「ビジネスプロデューサー」に向いているか、メッセージと合わせてお伺いできればと思います。

重森:

口癖が「それ、面白い!」というような人に来ていただきたいですね。好奇心が旺盛な人にとって、DIは本当に楽しい職場だと思います。

私も好奇心旺盛な人間ですが、DIに入ってさらに好奇心の幅が広がりましたし、産業プロデュースやビジネスプロデュースに向けて、まだまだ道は険しいですが日々ワクワクしながら仕事を楽しんでいます。

何事も条件反射的に「それ、面白い!」と思える人は、ビジネスプロデューサーの素養があるのではないでしょうか。

 

中小司:

私も、大前提として「元気で明るい人」に来ていただきたいと思っています。

ビジネスプロデュースの過程では難しいことや悪い状況がたくさん起こります。それでも、清濁併せ呑んで明るく前進できる人であることが不可欠です。

私もまだまだ実践できているわけではありませんが、「元気で明るい人」と一緒に面白いことをたくさん仕掛けていきたいですね。

 

山口:

「意識が高い」ではなく「志が高い」人がDIのビジネスプロデューサーに向いていると思います。

「この道を極めたい」でも「将来絶対こういうことを成し遂げたい」でも、なんでも良いんです。とにかく目指す未来像に向けて、自分がなんとかしなくちゃいけないんだと覚悟が決まっている人がいいですね。

 

中小司:

たしかにそれが無いと、DIメンバーの個性は強すぎて流されちゃうかもしれませんね(笑)。あとは私たちが日々接する人たちは、省庁や研究者、起業家と非常に幅広いので、多様性を受け入れられる人。新しいことを創ろうとしているのに、粗探しをしだすとキリがありません。「あなたと私は違う。そしてあなたはここがいい」という目線を持っている人が、DIには合っているかもしれません。

 

山口:

そうですね。多様なバックグラウンドを持った人材が揃っているので、自分なりの確固たる志を持った上で、他者の考えにも寛容であることは大切です。エリート思考ではなく、泥臭いことも率先してやれる人がいいですね!

DIは万人にとって楽しい職場では決してないと思います。でも、いま挙げたようなタイプの人にとってはDIはリソースの宝庫だし、自由に好きなことにチャレンジできるこの上ない舞台が整っているのかなと思います。