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INTERVIEW

アルムナイインタビュー
~VC編①〜
コンサルからベンチャー・キャピタルへ
VCファンドで活躍するアルムナイはDIで何を得た?

DI卒業生たち(アルムナイ)は、様々な業界の第一線でビジネスプロデューサーとして活躍しています。会社や手法は異なれど「社会を変える 事業を創る。」という思いは共通しており、そんなアルムナイネットワークをDIは非常に大切にしています。

今回の対談ではVC(ベンチャー・キャピタル)で活躍するDIアルムナイ2名に、DIでの経験が現在のキャリアにどのように活かされているのか、卒業生から見たDIの魅力などについて聞きました。(聞き手:DIビジネスプロデューサー 藪 優太郎/佐々木 克仁)

インタビュー アルムナイ紹介

ーー本日はありがとうございます。今回はDIのビジネスプロデューサーからVCに転じたお二人から見た「キャリアにおけるDI」についてお聞きしていければと思います。まずは自己紹介いただいてもよろしいでしょうか?

植木 修造(以下、植木):

私はDIを卒業後、独立系ベンチャー・キャピタルであるSpiral Capitalに参画しました。

Spiral Capitalは、投資リターンの最大化を目指す純投資目的のVCファンド運営と、企業のオープンイノベーション支援を目的として事業会社のCVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)運営を受託する2つの事業を有しています。

私は前者のVCファンドの投資担当として、X-Tech(ネットとリアルの融合)を重点テーマとして幅広いスタートアップへの投資を担当しております。

植木修造/2020年DI卒
東京大学法学部卒業後、ZS Associatesにて、大手製薬企業の営業・マーケティング戦略構築支援に3年間従事。2018年4月DI入社。主に戦略コンサルティング部門にて、ヘルスケア、エネルギー、保険など様々な業界の大企業における新規事業の企画・立案支援に従事。並行して、大企業からのカーブアウトやベンチャー企業の資金調達支援も担当。2020年1月より、Spiral Capitalに参画。

木村 沙織(以下、木村):

私はDI卒業後、Aflac Ventures Japanという、保険会社であるアフラックグループのCVCで働いています。アフラックは元々アメリカの会社なのですが実は日本が主要市場で、アメリカに上場しながらも売り上げの7割が日本という稀有な企業です。

植木さんの担当されている純粋なVCと我々のようなCVCの違いは、投資に対してどういったリターンを求めるかという部分。

VCは単にファイナンシャルリターンを求めるのに対し、CVCでは出資した会社との事業シナジーを期待することが多く、Aflac Ventures Japanもファイナンシャルリターン・事業シナジー両方の創出を目指して運営しています。

具体的にはがん、介護、ヘルスケア、データ、保険テック領域のスタートアップを中心に出資し、スタートアップとアフラック双方の事業成長に繋がることを目指しています。

木村沙織/2020年DI卒
新卒で豊田通商に入社し、IT開発/導入プロジェクト管理や自動車部品の輸出入等に従事。またメキシコ駐在時は現地の組織・業務改善を実施。その後、2018年にDIに入社し、大企業向け新規事業コンサルティングに従事。2020年にAflac Innovation Partnersに入社、2022年1月にAflac Ventures Japanへ社名変更。主に介護・データ領域のスタートアップ投資や関連M&Aを担当。

ベンチャーキャピタリストの業務とは?

ーー近年は新卒で「VC(ベンチャー・キャピタル)」への入社を志す方も多いですが、業務は少し特殊な印象です。あらためて、どのような業務フローなのでしょうか?

植木:

3つに大別すると、投資候補先を探索する「ソーシング」、投資候補先の価値を調査する「DD(デューデリジェンス)と投資実行」、そして出資後の「出資先支援」です。

これらのフローをどのように、どういった組織や比重で進めるかはVCごとに異なりますが、基本的にはどのVCも同じフローだと思います。

木村:

VCの組織はシンプルなことが多くて、投資担当者が出資先をソーシングし、複数人、場合によっては単独でDDを実施して投資委員会に上申し、出資可否が判断されます。

また多くの場合はソーシングした担当者が出資後も担当として出資先とコミュニケーションをとります。ソーシングから投資、支援まで一気通貫で携わることができるのは醍醐味かもしれません。

ーーちなみに「ソーシング」は具体的にどのようなことをするのでしょうか?

植木:

結構泥臭くやっていて、当社の場合はソーシングに従事しているのが5名程度ですが、そのメンバーだけで月100社以上は新しいスタートアップに会っています。

手段としては、イベント参加、出資先・他VCからの紹介、ニュースやSNSを見てのダイレクトアプローチなど、地道な活動が主ですね。

木村:

ソーシングの手段は同じですが、私たちの場合は事業シナジーに拘る分、「コラボレーション」の戦略構築業務が発生します。どのような事業やスタートアップにアプローチすれば、どのような協業可能性があるかを立案する業務です。

実際に事業を運営しているメンバーとも討議を繰り返しながら、どのようなコラボレーションの機会があるかを検証しています。

https://kaap.jp/

DIを選んだワケ/VCを選んだワケ

ーーそれではお二人がなぜDIに入社されたのかお聞かせください。

木村:

DIの前にいた豊田通商では輸出入業務がメインでしたが、DI入社直前にメキシコ子会社に駐在し、組織・業務改善に従事した時期がありました。

メキシコでは、もうありとあらゆるトラブルが毎日襲いかかってきて(笑)。でも毎日新たに直面する課題を改善し続ける仕事が楽しかったんです。

日本に帰国して、オペレーションが整備された仕事に戻ると、「自分が社会にどんな付加価値が生み出せているのか?」という点にもどかしさを感じてしまいました。

それがきっかけでぼんやりと「新規事業創出」というキーワードを考え始め、出会ったのが新規事業創出に特化したDIです。

DIの人たちは、社会性の高い夢を本気で語り、社会を良くすることに情熱をそそいでいる。こんなピュアな人たちが世の中にいるんだなって(笑)。

そんな人たちと一緒に働いてみたい、という気持ちでDIに入社しました。コンサル会社の中で比較したというわけではなく、DIのコンセプトと人に惹かれた、という形です。

植木:

私は新卒で製薬企業向けコンサルティングの会社に入ったのですが、そこでは過去のデータを用いた精緻なモデリングに基づく新薬の売上予測や、営業・マーケティングコスト配分の最適化などをメインに提供していました。

同じコンサルティングでも、DIのアプローチは真逆ですよね。再現性があまり無い新規事業というテーマに対して、あらゆる業種のクライアントを相手に、データに基づく判断だけではなく時にはリスクをとって新規事業を提案していく。

どちらも正しいアプローチだと思いますが、私は真逆のコンサルティングがしたくてDIを選びました。

今でも覚えているのは、面接官だったマネジャーが「社会課題を何か1つ取り上げて解決方法を考えよう」と、目の前でホワイトボードに構想や戦略をすごい勢いで書き出していったこと。

「本当にこんなことやっているんだ、すごいな」と素直に思って、それが入社の決め手の1つになりました。

木村:

面接は私もすごく印象的でしたね。

たしか「大手テック企業の新規事業を考えよう」というようなテーマで、私なりに会社が持つアセットを整理して新規事業案を出したところ、面接官のマネジャーが「ここを違う解釈や市場で捉えたらさらにこう広がるんじゃないか?」と鮮やかにストーリーを展開してくれて。

安易ですが、私もDIに入ればこんな力がつくのかなと思いました(笑)。

ーーなぜDIからVCにキャリアチェンジされたのかお聞かせください。

植木:

DIに入社してからは戦略コンサルティングに従事していたのですが、ある時社内公募で起業家向け投資銀行事業である「ファイナンス・プロデュース(現在はMBOし、株式会社ファイナンス・プロデュース)」がメンバーを募集していたんです。

興味本位ではありましたが応募し、コンサルティングとファイナンス・プロデュースを半分ずつ携わるようになりました。

ベンチャー企業のCEOやCFOと資本政策や資金調達シナリオを一緒に立て、実行していく仕事なのですが、そこで初めて起業家・ベンチャー企業というものに触れました。

同じ新規事業支援、経営支援ですが、大企業とベンチャー企業どちらを支えたいか自分に問うた時に、答えが「ベンチャー」だった。そこからVCというものに興味を持つようになりました。

とはいえ対ベンチャーの仕事もDIでできていましたし、すぐに辞めるつもりも特にありませんでした。

ただVCというのは市況の影響を非常に受けやすい業態で、定常的に採用募集が続くわけではありません。2019年末頃に市況が変化するのを感じ、VCに入りたいなら今だと判断して転職を決意しました。

木村:

私もプロジェクトがきっかけでしたね。様々なプロジェクトを楽しくやらせてもらっていましたが、インドのヘルスケアスタートアップの日本進出支援プロジェクトに携わらせてもらったことが転機になりました。

ーーインドにて、スタートアップ特化ファンドを組織・運営する現「DIインド」の出資先支援ですね。

木村:

はい、DIインドのチームと一緒に、インドスタートアップ起業家のピッチをたくさん聞き、「どれくらい規模化するか?」「なぜ勝てるのか?」といった成長性試算の議論を100本ノックのように繰り返していました。

また、出資先であるヘルスケアスタートアップの日本進出支援も実施し、実際に日本の病院や先端技術を持つ中小企業などにも訪問して協業提案を行ないました。

さらに言うと、インドとは別に、水素関連プロジェクトを同時並行して担当していました。これも戦略構想だけではなく数社のジョイントベンチャーを設計し、立ち上げるというプロジェクトでした。

この2つのプロジェクトがすごく楽しかったんです。

それがなぜなのか自分なりに考えたときに、新規事業の戦略構築もすごく面白い一方で、自分はエクイティ(株式等によって調達する資金)と戦略を絡めた新規事業創造が楽しいのだと気づきました。

なのでVCにキャリアチェンジしようと思ったのではなく、海外スタートアップが日本進出を戦略とエクイティを同時に絡めながら実行できるような仕事に携わりたいと思いました。

結果的にCVCという、出資や買収を手段に新規事業立ち上げを実行する存在を知り、現在に至ります。

 

(後編/②につづく)