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INTERVIEW

テクノロジーを武器に、ITコンサルからドリームインキュベータへ。 マネージングディレクター八木慶二郎が語る、戦略×ITの最前線

創業から20年以上に渡り、数々のビジネスプロデュースを手掛けてきたドリームインキュベータ(DI)が、2023年に「Technology & Amplify(T&A)」を立ち上げた。
その要であるマネージングディレクター・八木慶二郎は、もともとシステムエンジニア及びITコンサルタントとしてキャリアを築いてきたにも関わらず、“あえて”DIの門をたたいた。
数あるコンサルティングファームの中でなぜDIを選んだのか、DI(T&A)ではどのような働き方/動き方が求められるのか、八木慶二郎から見たDI(T&A)の“リアル”を聞いた。

マネージングディレクター・八木 慶二郎 プロフィール

国内SIerでアーキテクチャ構想・DX企画構想からシステム開発・導入まで幅広く経験。国内外のコンサルティングファームを経て、DIへ参画。
Technology & Amplifyでは、マネージングディレクターとして上流(経営・ビジネス視点)から下流(エンジニアリング視点)までを一貫してクライアントの変革を推進。

エンジニア×コンサルタントの経験で身につけた“突破力”

──DI以前のご経歴と、その中で培った八木さんの強みを教えてください。

過去の経歴は大きく二つ。システムエンジニアと、ITコンサルタントです。

大学卒業後、国内SIerに就職し、主に金融系のシステム開発に携わりました。30代の頃には、協力会社を含め160名を超える事業全体を統括する立場になりましたが、世間的に見れば比較的若い頃から大規模な組織をマネジメントする経験を得られたことは幸運でした。結果的に、後発の新部門でしたが、数年で社内の中心の部署に押し上げることができました。

その後、コンサルティングファームに転職。超大規模案件の実行推進に携わることになり、意思決定や調整のスケールが一気に変わりました。

前職にも増して大規模なプロジェクトを推進する中で培った強みは“突破力”にあると思います。我々の主なカウンターパートである経営層に加えて現場の方々と丁寧に対話を重ねながら、それぞれの想いを咀嚼・言語化しながらプロジェクトを進めていく、自分なりのアプローチを確立することができました。

どの案件でも重要だったのは、「やるべきだ」と“説得する”ことだけではなく、現場の方々の声に傾聴し、彼らの課題を一緒に可視化・整理しながら解決策を提示することでした。特に新しい取り組みを始める際には、「リスクが高い」という現場の方々の不安が募る場合も多いですが、「導入した場合、具体的に現場のどの業務がどう変わり、負担はどれくらい増減するのか」「システムへの懸念は具体的に何で、どうリスクヘッジするか」といった実務レベルでの影響を細かく検討し、懸念を解消していきました。

「クライアントにとっての“真”の価値」にとことんこだわり、プロデュースしていく姿勢に強く共感し、DIに参画

──システムエンジニアとITコンサルタントとしてキャリアを築かれた八木さんが、DIに参画した理由を教えてください。

大きく二つあります。

一つ目は、私がこれまで培ってきたスキル・経験を、これまでのキャリアの延長にない、よりスケールの大きな取り組みで試してみたかったからです。ITコンサル時代には、基本的にクライアント単位でご支援する機会が多かったので、DIの産業全体の創造・変革を目指す「産業プロデュース」はとても新鮮でした。企業単体の課題解決に留まらず、壮大なスケールの変革に携われるのは、DIならではの魅力と感じました。

二つ目は、「売上ありきではなく、クライアントにとって真に価値あることを提案・実行していく」という考えに強く共感したからです。普通に売上を追い求めようとすれば、他社のようにオファリング制にし、同様のテーマを扱うプロジェクトを複数のクライアントで回していく方が効率的かもしれません。それでも設立から20年以上、無理に規模拡大を狙うのではなく、クライアントの一つ一つの課題にカスタマイズして支援するスタンスを貫いてきたこと自体が、DIの志の高さを証明していると感じました。

「絵に描いた餅で終わらせない/終わらせることはない」
──エンジニア時代の経験が活きている

──T&Aでこれまでに携わってきたプロジェクトについて教えてください。

様々な案件に携わらせていただいていますが、ここでは「シーズ(≒技術)起点での新規事業開発」案件についてご紹介します。当時のクライアントにとって、競争優位性のある技術を保有するものの、事業に事が活かしきれないことが課題でした。本件は、過去にビジネスプロデュースを多数手掛けてきたメンバーと共同で進めていましたが、私が特に心掛けたのは「早期の実現性判断」です。

一般的なコンサルタントは、「この事業でどの程度の顧客・売上を得られそうか?」というトップラインの計算には長けていますが、「実際にどの程度の投資コストがかかり、開発にどの程度の期間がかかりそうか?」というコスト観点の検討は曖昧にすることが多い印象です。その結果とても素晴らしいビジネスモデルに見えても、実際には到底実現できない“絵に描いた餅”になる事例を多数見てきました。

私の場合は、エンジニアとしての経験を活かし、開発やインフラ整備にかかる実際のコストや期間を考慮しながら、ビジネスとして成立するかを序盤で提示することを心掛けています。結果として、単にビジネスモデルを描くだけでなく、意思決定を後押しする解像度の高い投資回収計画まで示すことができました。

常に思考を巡らせる、プロジェクト成功のための「二つの視点」

──プロジェクトの成功のために大切にしていることを教えてください。

私は 「やる意味があるのか」「本当に実現できるのか」 という二つの視点を常に意識しています。

プロジェクトの初期には「やる意味」を深く考えますが、進行するうちに「もうGOサインが出たのだから進めるしかない」といった雰囲気になり、本来の目的が見失われることもあります。プロジェクトが進むごとに定期的に立ち止まり、問題があれば躊躇なく軌道を修正する。そうしないと後々大きな問題を引き起こしかねません。

「本当に実現できるのか」という視点においては、技術・コスト・納期・組織のモチベーションなど多面的にチェックしていきます。特に、現場のモチベーション低下が原因でプロジェクトが頓挫するケースは少なくありません。実現可能性を高めるためには、プロジェクトの最初から最後まで、「どうすれば現場が本当に動くか」を考え抜きながら、伴走しています。

そのためには、ロジカルな提案だけではなく、「相手が何を考えているのか」を深く理解することが重要です。例えば、「この人はどんなキャリアを歩んできたのか?」「どういうミッションを負っており、発言力があるか?」「この部署がプロジェクトに消極的な構造上の理由は何か?」といった背景を想像し、そこから適切なアプローチを考えます。

また、最初の段階で相手に「本気度」を伝えることも必要です。相手が言葉にできていない課題を整理し、的確なアウトプットを示すことで、「この人たちは本気で現場のことまで考えてくれているんだ」と感じてもらえれば、その後の協力体制がスムーズに築けます。

ここまで踏み込むと、「戦略コンサルとしてやりすぎでは?」と思われるかもしれませんが、その枠を超えない限りプロジェクトが前に進まないなら、壁を突破してでも推進していくのが私のスタンスです。

組織間の壁なく“One DI”で、構想から実行までスピード感と品質を両立してサービス提供し続けられるのがDI(T&A)の魅力

──DIに参画した理由は先ほど教えていただきましたが、実際に働いてみて感じたDI(T&A)の魅力・特徴があれば教えてください。

大きく三つあります。

一つ目は、少数精鋭の組織ならではの“圧倒的なスピード感”です。意思決定が驚くほど早く、大手ファームなら数週間かかるような承認プロセスが、DIでは最短2時間でOKが出ることもあります。 これはクライアントの変革を推進する上でも大きな強みになりますし、「やりたいことはあっても、中々前に進まない…」と感じられてきた方々にとっては、非常に魅力的な環境だと思います。

同様にスピード感を売りにする小規模な独立系ファームも増えていますが、我々はそのスピード感だけでなく、20年以上の歴史と実績に裏打ちされた、確かな品質も強みです。“老舗のベンチャー“という感じかもしれません。組織間の“壁が生まれない”カルチャーです。他社では大規模ゆえに、部署が縦割りになっており連携が薄い場合も多いですが、DIの場合は、部署の枠を超えて、密接に連携するカルチャーが根付いています。いわば、社員全員が“ワンプール”なんです。

DIでは業界ごとの縦割り組織はありませんし、戦略策定と実行で分業することもありません。特にマネジメント層になると、他社の場合は自分のチームを持ち、その中でプロジェクトを組成・実行していくことが多いと思いますが、DIの場合は、毎回プロジェクトテーマに合った最適な人材でチームアップされます。

三つ目は、“管理職”としてだけでなく“プレーヤー”として価値を出すことを求められるカルチャーです。大きなファームでは、職位が上がるほど“管理職”として役割が大きくなり、自分で手を動かすことは少なくなるものです。一方、DIでは、たとえオフィサー(執行役員)になったとしても、“生涯現役”で手を動かすことが求められるため、常に成長し続ける環境が用意されていると感じます。

実際に私はマネージングディレクターでありつつ、クライアント先に常駐することもあるため、他社から転職してきた若手には、「ここまで現場に入り込んで議論するのか」と驚かれることが多いです。

ビジネス変革に実行力を。「テクノロジーにも強いDI」へ

──T&Aを率いるマネージングディレクターとして、DI(T&A)の可能性について教えてください。

DIの20年以上の歴史に加え、T&Aに大手ファームや事業会社出身の新しい人材が集まり、今、化学反応が起きています。戦略コンサルの知見と実行推進のノウハウが高度に融合し、「戦略だけでなく、最後までやりきる」スタンスが強化されました。

T&Aの誕生によって、DI自体の提供価値も拡大・進化しています。従来の「戦略コンサル中心」のイメージから、DXや新規技術領域にも本格的に踏み込める組織へとシフトしており、クライアントからも「これまでのDIとは違う」「テクノロジー面でも最後まで伴走してくれてありがたい」と高く評価いただいています。

今後、T&Aは「テクノロジーにも強いDI」の顔となる存在へと成長し、クライアントのビジネス変革をより実現しやすい形で支援していくでしょう。

──採用候補者のみなさまへメッセージをお願いします。

先ほど申し上げた通り、自分の動き次第で、圧倒的に成長できる環境があるのがDIの特徴です。組織はフラットで、若手でも決裁者に直接提案できる風土があり、「面白いアイデアがあれば役員を巻き込んでクライアントに持っていこう」という動きが日常的に行われています。「自分の手で変革を生み出したい」という人にとっては、DIは理想的な環境です。

一方で、「会社が何をしてくれるか」ではなく、「自分がどう動くか」 を重視するカルチャーなので、受け身のスタンスの人には向かないかもしれません。「自分で動き、クライアントや業界を変えるような挑戦をしたい」という方は、ぜひ一緒に働きましょう。

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